情シスの教科書

運用編・第14回

委託先の管理と、問い合わせ窓口

この動画は、順次公開します

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ひとことで言うと

作業は委託先に任せても、何をいつ誰がしたのかを確かめるのは、自分たちの仕事です。

異動してきたら、最初に確かめること

チェックは、このスマートフォンのブラウザに保存されます。

解説(テキスト版)

はじめに

情シスには、こんな相談が届きます。委託先の保守員が来て、サーバー室に入りたいと言っている。何を確認すればいいのか。

あるいは、複合機の調子が悪いと連絡が来た。情シスが見るのか、委託先に連絡するのか。今日は、委託先の管理と、問い合わせの窓口をお話しします。

一言で言うと

先に、一言でまとめます。作業は委託先に任せても、何をいつ誰がしたのかを確かめるのは、自分たちの仕事です。

そして、問い合わせは、まず誰が受けて、どこから先が委託先なのかを、決めておきます。

地図のどこか

運用編の最終回です。これまでの回で出てきた機器や、システムの多くは、委託先が構築し、保守しています。

三層との関係でいうと、保守のために外から入る通り道は、層ごとに厳しい条件があります。マイナンバー利用事務系は、ほかの層とは通信しない専用の端末が基本です。

セキュリティ編の第1回と第4回で、外から入る通り道の話をしました。今日は、それを運用の面から見ます。

保守作業の立ち会い

ガイドラインの例文では、委託事業者がシステムの変更などの作業をするときは、2名以上で作業して、互いに確認することとされています。

また、配線を変えられるのは、自分たちと、契約で操作を認められた委託事業者だけにすること、とされています。

サーバー室に入る人を決め、誰が付き添うかも決めておきます。立ち会う側も、作業の内容を、事前に聞いておくと安心です。

作業の記録

作業が終わったら、記録を残します。ガイドラインの例文は、システム変更などの作業を行ったときは、作業内容の記録を作成し、盗まれたり、書き換えられたりしないように、適正に管理することとしています。

一般的な例として、日付、作業した人の名前と所属、作業の内容、結果、変更した点を残します。次に誰が見ても、分かる書き方にします。

リモート保守の入り口

遠隔で保守をする場合は、外から入る通り道が、そのまま入り口になります。

ガイドラインの解説は、保守用の外部接続先との通信は、保守のときだけに限る、という対策も考えられる、と説明しています。

また、マイナンバー利用事務系とLGWAN接続系で、遠隔保守のために外とつなぐ場合は、特定の通信に限り、閉域網かLGWANで接続することとされています。

病院などで、委託先の、保守用のVPN機器から侵入された例があります。入り口の一覧と、使うときだけ開ける運用は、確かめておきたい点です。

契約で決めておくこと

ガイドラインの例文には、重要な情報を取り扱う業務を委託するときに、契約に書くべき項目が並んでいます。

たとえば、再委託の制限、作業者や作業場所の特定、定期的な報告と、緊急のときの報告。そして、業務が終わったときの、情報資産の返還と廃棄です。

契約を結んだ後は、書いてあることが守られているかを、確かめます。このとき、契約の書類を一度読んでみることが、いちばんの近道です。

問い合わせの窓口

次に、問い合わせの窓口です。職員からの問い合わせは、ヘルプデスクが受ける団体もあれば、情シスが直接受ける団体もあります。

複合機の紙詰まりや、故障は、複合機の保守の窓口へ。ファイルサーバーの容量や、フォルダの権限は、情シスへ。ネットワークの不具合は、情シスから、ネットワークの保守の窓口へ。

こうした分け方は、一般的な例で、団体によって違います。大切なのは、どれが、どこへ行くのかを、一枚の表にしておくことです。

現場でよくある誤解

現場でよくある誤解を、3つ挙げます。

一つ目。委託したから、責任も委託先にある、という誤解です。作業を任せても、情報を守る責任は、団体に残ります。

二つ目。立ち会いと記録は、形だけでよい、という誤解です。何が行われたのかを、後から説明できることが、立ち会いの目的です。

三つ目。ヘルプデスクがあれば、情シスは見なくてよい、という誤解です。ヘルプデスクに届いた問い合わせの傾向は、改善のための材料になります。

異動してきたら最初に確かめること

では、異動してきたら、まず何を確かめればいいでしょうか。

一つ目。保守作業のときの、入室と立ち会いのルール、そして記録の書式です。最近の作業記録を、数件見てみます。

二つ目。リモート保守の入り口の一覧です。誰が、どの機器を、いつ使えるのか。使わないときは閉じているのかを、確認します。

三つ目。問い合わせの窓口の一覧です。種類ごとに、最初に受ける人と、委託先の連絡先がまとまっているかを、確かめます。

運用編のふり返り

これで、運用編は最後です。ふり返ります。

第1回は、スイッチと庁内の配線。第2回は、無線LAN。第3回は、タイムサーバー。第4回は、端末のドメイン参加。第5回は、更新を配る仕組み。第6回は、端末の台帳と資産管理。第7回は、スマートフォンなど、持ち出す端末の管理でした。

第8回は、アカウントの棚卸しと、異動の季節。第9回は、バックアップと復旧。第10回は、障害が起きたときの初動。第11回は、サーバー室と電源。

第12回は、保守契約と、機器の更新時期。第13回は、ログの保管。そして今日が、委託先の管理と、問い合わせの窓口でした。

最後に

運用は、地味に見えます。でも、ネットワークの地図も、セキュリティの仕組みも、毎日の運用があって、はじめて動き続けます。

自分の団体の、誰に聞けば分かるのか。どの表を見れば分かるのか。まずは、そのことが分かる一覧を、作ってみてください。

この動画が参考になったら、グッドボタンとチャンネル登録をお願いします。最後までご覧いただき、ありがとうございました。

理解度テスト

3問です。答えを選んで、「答え合わせ」を押してください。

問1委託先に保守作業を任せるとき、団体側の責任として正しいものはどれですか。
問2遠隔保守の入り口について、確かめておきたい点はどれですか。
問3委託契約(重要な情報を扱う業務)で、決めておく項目として挙げられていないものはどれですか。

結果は、このブラウザに保存されます。成績ページで合言葉を決めると、別の端末でも続きから使えます。

運用編のほかの回