マイナポータル編・第5回
PMH 医療費助成・予防接種・母子保健のデジタル化
この動画は、順次公開します
ひとことで言うと
PMHは、パブリック・メディカル・ハブ。自治体と、医療機関や薬局を、つなぐための基盤です。
異動してきたら、最初に確かめること
チェックは、このスマートフォンのブラウザに保存されます。
解説(テキスト版)
はじめに
情シスには、こんな相談が届きます。国から、PMHに参加しませんか、という案内が来た。何のことか分からないが、断っていいのか。
子ども医療費の助成を、マイナンバーカードで確認できるようにしたい。担当課が、情シスに、何が必要かを聞いてきます。
今日は、PMHをお話しします。マイナポータル編の、最後の回です。
一言で言うと
先に、一言でまとめておきます。PMHは、パブリック・メディカル・ハブ。自治体と、医療機関や薬局を、つなぐための基盤です。
医療費助成、予防接種、母子保健などの手続きを、マイナンバーカードを使って、デジタルでつなぎます。デジタル庁が、関係する省庁と整備しています。
地図のどこか
全体地図でいうと、これまでの回は、住民から役所への線でした。PMHは、役所と、医療機関や薬局をつなぐ線が増えます。
庁内では、子育てや健康づくりの課のシステムと、国の基盤がつながります。どの層の、どの端末で扱うかは、団体ごとに確かめる必要があります。
何が変わるのか
医療費助成では、窓口でマイナンバーカードを使って、助成の資格を確かめる形が想定されています。紙の受給者証を、持ち歩く場面が減ります。
予防接種や母子保健では、マイナポータルから、問診票や予診票を入力したり、接種の記録や健診の結果を確かめたりできる形を目指しています。
受け忘れの防止も、狙いの一つです。住民にとって便利になる一方、役所の側では、システムの連携や、運用の変更が必要になります。
いまの状況
PMHは、2023年度に、希望する自治体と医療機関による、実証事業が行われました。その後、先行して実施する自治体が、広がってきています。
どこまで全国に広がっているかは、時期によって変わります。最新の状況は、デジタル庁の案内で、確かめてください。
ですから、PMHは、いま全国で当たり前に動いている仕組み、というより、広がっている途中の仕組みです。
情シスが関わる点
情シスが関わるのは、主に3つです。一つ目は、既存のシステム、たとえば子育て支援や健康管理のシステムとの連携です。
二つ目は、国の基盤につなぐための、端末や、回線や、アカウントの準備です。医療に関わる情報を扱うので、権限の管理は、いっそう大事になります。
三つ目は、標準化やガバメントクラウドとの関係です。システムが入れ替わる時期と、PMHへの参加の時期を、合わせて考えます。
対象になる手続き
PMHで想定されている手続きは、デジタル庁の資料では、医療費助成、予防接種、母子保健、介護保険、自治体の検診などです。
どれも、自治体と、医療機関や薬局や、検診の施設の間で、紙のやり取りが多い分野です。受給者証や、予診票、母子健康手帳の内容を、デジタルにつなぐことで、負担を減らす狙いがあります。
ですから、PMHは、一つのシステムの話というより、複数の課にまたがる話になります。情シスは、全体を見られる立場です。
参加は手挙げ方式
PMHの実証や先行実施は、国が自治体を公募して、希望する自治体が手を挙げる形で進められてきました。
ですから、案内が来たとき、参加するかどうかは、団体の判断です。判断するには、対象の手続き、必要な費用、庁内のシステムの改修を、担当課と、委託先で、一緒に確かめます。
参加しない場合も、今後どう広がるのかは、情報として追っておきます。標準化の移行の計画に、関わってくる可能性があるからです。
医療機関とつながるということ
PMHで、新しく出てくるのは、役所の外の、医療機関や薬局とのつながりです。これまでのマイナポータルは、住民と役所の間の話でした。
医療機関の端末や、システムは、役所が管理するものではありません。何かあったときの連絡先や、責任の分け方を、先に整理しておく必要があります。
ここまで、第1回から続けてお話ししたとおり、入り口が国の仕組みでも、役所の側の準備と運用は、自治体の仕事です。
申請の仕組みとの違い
ここまでの回でお話しした申請管理は、住民が出した申請を、自治体が受け取る仕組みでした。PMHは、少し性格が違います。
PMHは、自治体と、医療機関や薬局といった、複数の組織の間で、情報をやり取りするための基盤です。資格の確認や、記録の連携が、中心になります。
どちらも、マイナンバーカードを使う点は同じです。ただ、つなぐ相手と、データの流れが違うので、同じ感覚で考えないようにします。
医療の情報を扱うということ
健康や医療に関わる情報は、個人情報の中でも、特に慎重な扱いが求められます。見られる職員の範囲は、必要な人だけに絞ります。
システムを委託する場合は、委託先と結ぶ契約や、情報の取り扱いのルールを、改めて見直します。他の仕組みと同じ契約書でよいとは限りません。
迷ったときは、個人情報保護の担当や、情報セキュリティの担当に、早めに相談してください。情シスが、一人で抱え込む必要はありません。
現場でよくある誤解
現場でよくある誤解を、3つ挙げます。
一つ目。PMHに参加すれば、窓口の仕事が、自動でなくなる、という誤解。医療機関や薬局、住民への案内など、新しい運用も増えます。
二つ目。医療の情報を、国が一か所にまとめて持つ、という誤解。何をどこまで連携するかは、仕組みごとに決まっています。住民に聞かれたら、公式の資料で答えます。
三つ目。PMHは、情シスだけで進められる、という誤解。担当課や医療機関との調整が、仕事の大半です。情シスは、技術と運用の面を支えます。
異動してきたら最初に確かめること
では、異動してきたら、まず何を確かめればいいでしょうか。
一つ目。自分の団体が、PMHに参加しているのか、検討中なのか、関係ないのかです。担当課に、国からの案内が来ているかを聞きます。
二つ目。参加している場合は、どの手続き、どのシステムが対象かです。子ども医療費、予防接種、乳幼児健診など、手続きごとに確かめます。
三つ目。医療に関わる情報を扱う職員の、アカウントと権限です。一覧を作っておくと、あとで助かります。
マイナポータル編のふり返り
これで、マイナポータル編は最後です。
第1回は、マイナポータルとぴったりサービス。第2回は、ぴったりサービスから庁内までの経路。第3回は、庁内の申請管理システムと、基幹システムへの渡し方。第4回は、引越しワンストップサービス。そして今日が、PMHでした。
どの回も、住民の入り口は国の仕組みで、受け取ったあとが、自治体の仕事でした。その受け取りを、安全に、確実に支えるのが、情シスの役目です。
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最後までご覧いただき、ありがとうございました。
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