情シスの教科書

マイナポータル編・第3回

庁内の申請管理システムと、基幹システムへの渡し方

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ひとことで言うと

申請管理システムは、届いた申請を受け取って、住民の情報と結びつけ、基幹システムに渡すまでを受け持つ、庁内の仕組みです。

異動してきたら、最初に確かめること

チェックは、このスマートフォンのブラウザに保存されます。

解説(テキスト版)

はじめに

情シスには、こんな相談が届きます。電子申請で届いた内容を、基幹システムに、手で打ち直している。何とかならないか。

基幹システムが標準化されたら、いまの申請管理システムとの連携は、そのまま使えるのか、と委託先に聞かれることもあります。

今日は、庁内の申請管理システムと、基幹システムへの渡し方をお話しします。

一言で言うと

先に、一言でまとめておきます。申請管理システムは、届いた申請を受け取って、住民の情報と結びつけ、基幹システムに渡すまでを受け持つ、庁内の仕組みです。

そして、基幹システムへの渡し方は、標準化で変わります。いまのやり方が、そのまま使えるとは限りません。

地図のどこか

全体地図でいうと、今日は、LGWAN接続系で受け取った申請データが、マイナンバー利用事務系の基幹システムへ動く線の話です。

三層分離のおかげで、この2つの層は、基本的につながっていません。ですから、受け取ったデータを、どう渡すかが、悩みどころになります。

申請管理システムとは

申請管理システムの作り方は、総務省が、2021年9月に標準仕様書として示しています。この仕様書に沿って、多くの団体で構築されました。

役割を分けると、こうなります。ぴったりサービスとマイナポータル申請管理が、申請を受け付けて、形式をチェックする。庁内の申請管理システムが、申請データを取ってきて、宛名番号と結びつける。

そして、基幹システムが、中身を審査して、処理します。申請管理システムは、国の仕組みと、基幹システムの間の、つなぎ役です。

職員の受け取りと、アカウント

申請管理システムを使う職員は、LGWAN接続系の端末から入ります。ここで大事なのは、アカウントの管理です。誰が、どの手続きの申請を見られるのかを、手続きごとに分けて決めます。

人事異動のたびに、追加と削除が発生します。消し忘れたアカウントが残ると、見てはいけない人が、申請を見られる状態になります。

誰が、いつ、何を見たのかという記録が、どう残るのかも、確かめておきます。

申請の状況を管理する

届いた申請は、処理中、完了、却下のように、状況を管理します。審査の結果や、住民への連絡事項は、マイナポータルの側に戻して、住民に見せることもできます。

電子申請は、受け取ったあとの運用が、仕事の大半を占めます。課の中で、誰が担当するのかも、決めておきます。

基幹システムへの渡し方

では、申請管理システムから、基幹システムへは、どう渡すのか。総務省の標準仕様書では、4つの方式が示されています。

方式1は、RPAなどの簡単なツールで、入力を自動にする方法。方式2は、画面を見ながら、人が転記する方法です。

方式3は、基幹システムの入力画面に、取り込みの機能を付ける方法。方式4は、まとめて一括で取り込む機能を付ける方法です。

手で打ち直している、という相談は、方式2の状態です。自分の団体が、手続きごとに、どの方式なのかを、まず確かめます。

標準化で変わること

ここで、基幹システムの標準化が関わってきます。標準化した基幹システムと、システム同士で連携するには、デジタル庁の標準仕様書で決められた、申請データ照会APIを使うことになっています。

デジタル庁の資料では、標準化した基幹システムとの連携では、方式3と方式4は使い続けない前提とされています。いまの取り込み機能が、そのまま使えるとは限りません。

ただし、移るまでの間の対応として、RPAや、画面からの転記は認められています。手作業が、すぐになくなるわけではありません。

国の側でも、ガバメントクラウドで使える申請管理の機能が検討されてきました。使うかどうかは、自治体の判断とされています。

三層との関係

もう一つ、三層の考え方との関係です。総務省のガイドラインでは、マイナポータルからの申請データについて、通信経路を限るなどの条件のもとで、マイナンバー利用事務系に取り込む形が、例外的に認められています。

例外は、条件を満たした場合だけです。取り込みを考えるときは、自分の団体のセキュリティポリシーに合うか、委託先と、セキュリティ担当と、一緒に確かめます。

ダウンロードしたデータの扱い

申請データは、ダウンロードすると、ファイルとして庁内に残ります。住民の個人情報や、添付書類が入っています。

端末や共有フォルダに置きっぱなしにすると、見るべきでない人が見られる状態になったり、消し忘れたりします。

保存場所と、消す時期、持ち出しの禁止は、手続きごとに決めて、全員に伝えます。情シスが、決まりづくりを手伝える部分です。

受け取りの体制

意外と大事なのが、申請が来たことに、気づく仕組みです。夜間や休日に申請が届いても、誰も画面を見ていなければ、処理は止まったままです。

通知の仕組みがあるのか、誰が、いつ画面を確かめるのかを、決めておきます。担当者が休んだときの代わりの人も、決めておきたいところです。

現場でよくある誤解

現場でよくある誤解を、3つ挙げます。

一つ目。電子申請を入れれば、手入力がなくなる、という誤解。受け取りと、基幹システムへの渡し方は、別の話です。連携がなければ、手作業は残ります。

二つ目。基幹システムが標準化されても、いまの取り込み機能が、そのまま使える、という誤解。標準化した基幹システムとの連携は、申請データ照会APIが前提です。

三つ目。インターネットから、基幹システムに直接つないでよい、という誤解。例外的に認められるのは、条件を満たした、限られた経路だけです。

異動してきたら最初に確かめること

では、異動してきたら、まず何を確かめればいいでしょうか。

一つ目。申請管理システムに入れる職員の一覧と、その権限です。異動した人が残っていないか、見てください。

二つ目。手続きごとに、基幹システムへの渡し方が、4つの方式のどれなのかです。手順書があるかどうかも聞きます。

三つ目。標準化のあと、申請データ照会APIで連携するのか、それまでの間はどうするのかです。委託先に、いつ、何が変わるのかを聞いておきます。

理解度テスト

3問です。答えを選んで、「答え合わせ」を押してください。

問1申請管理システムの役割として、正しいものはどれですか。
問2基幹システムの標準化のあと、標準化した基幹システムとシステム同士で連携するときの前提はどれですか。
問3ダウンロードした申請データの扱いとして、適切なものはどれですか。

結果は、このブラウザに保存されます。成績ページで合言葉を決めると、別の端末でも続きから使えます。

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